
ポイントせどりとは、ECサイトでの仕入れ時に付与されるポイント還元を実質的な利益の一部として計算し、商品の販売差益とポイントの合計で利幅を作る電脳せどりの手法のことです。ポイント還元率の高いECモールを仕入先にするスタイルが代表的で、商品差益だけでは薄い商品でも、ポイントを含めると利益が成立するケースを狙います。
ポイントせどりの仕組み
ECモールには、会員ランク・キャンペーン・複数サービスの併用などに応じてポイント還元率が上がる仕組みがあります。ポイントせどりでは、この還元率を高めた状態で商品を仕入れ、次の式で仕入れ値を考えます。
実質仕入れ値 = 支払額 − 獲得ポイント
獲得したポイントは次の仕入れや生活費に充てることで、実質的な利益として回収します。ポイントを現金と同じように使える場面が多いほど、この考え方が成り立ちやすくなります。
通常のせどりとの違い
通常のせどりは、仕入れ値と販売価格の差(商品差益)だけで利益を出します。ポイントせどりは、そこに仕入れ側で付くポイントを足して利益を組み立てる点が違います。
- 通常のせどり: 相場より安く買えるかどうかで仕入れを決めます
- ポイントせどり: 相場どおりの価格で買っても、ポイント込みで利益が残るかどうかで仕入れを決めます
そのため、ポイントせどりは売れ筋の新品を扱いやすい一方、同じポイント施策を狙う仕入れ手が集まりやすく、販売時の価格競争に巻き込まれやすい面があります。
現金とポイントを分けた利益計算
ポイントせどりの利益計算は、現金ベースの損益とポイント込みの実質損益を分けて見るのが基本です。1ポイントを1円として使える場合の例で比べます。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 支払額 | 10,000円 |
| 獲得ポイント | 1,500ポイント |
| 販売価格 | 11,000円 |
| 販売手数料・送料などの経費 | 2,000円 |
| 現金ベースの損益 | 11,000 − 10,000 − 2,000 = −1,000円 |
| ポイント込みの損益 | −1,000 + 1,500 = +500円 |
この例では、ポイントを数えれば500円の利益ですが、現金だけを見ると1,000円の赤字です。こうした仕入れが積み重なると手元の現金が減り続け、ポイントが想定どおり付かなかったときに一気に資金繰りが苦しくなります。
商品ごとに支払額・獲得予定ポイント・実際に付いたポイント・販売価格を記録し、どちらのベースでも損益を確認できる状態を保つことが、この手法を続ける条件になります。
仕入れのカード払いと売上の入金の時期がずれるときの考え方は、eBay輸出とクレジットカードで扱っています。
ポイント込みの利益が消える場面
- ポイントの失効: 有効期限や使い道の制限があるポイントは多く、失効すれば利益ごと消えます。期間限定のポイントは、使い切れるかを仕入れ前に考えます
- 付与の上限と条件の変更: 還元率の上限・キャンペーンの条件・付与対象は見直されることがあります。上限を超えた分は、ポイントが付かない仕入れになります
- キャンセル・返品: 注文の取り消しや返品をすると、付与予定のポイントが取り消される場合があります
- 販売価格の下落: 同じ商品を仕入れる人が多いと、売るころには相場が下がっていることがあります。ポイント込みでぎりぎりの商品ほど影響を受けます
ポイント込みでしか利益が出ない仕入れは、実態としては薄利です。現金ベースの赤字をどこまで許すかを、あらかじめ決めておきます。
ポイントせどりのよくある質問
ポイントせどりは違法ですか?
ECサイトで買った商品を販売すること自体は、一般的な商取引です。ただし、ポイントプログラムやECモールの利用規約に反する取得方法(不正な複数アカウントの利用など)は、アカウント停止やポイント没収の対象になりえます。中古品を扱う場合は古物商許可も確認してください。
eBay輸出と組み合わせられますか?
国内のECモールでポイントを得ながら仕入れ、eBayで海外に販売する組み合わせもあります。その場合は国際送料や為替の変動も経費に入るため、現金ベースの損益がさらに読みにくくなります。仕入れの判断は、販売先の手数料と送料を引いたあとの金額で行います。
執筆・監修: Trade Force 運営チーム