
As-Isとは、「ありのまま・現状のまま」という意味で、動作保証をせず現状渡しで販売する条件を表す言葉です。カメラ・オーディオ・ゲーム機などの中古・ジャンク品の取引で頻繁に使われ、日本語の「ジャンク扱い」「現状渡し」に相当します。eBayの正式な状態区分の名前ではなく、出品説明の中で使われる表現です。
現状渡し(As-Is)の意味と使われ方
出品説明に「Sold as-is」「As-is, no returns」とある場合、次の意図を含みます。
- 動作確認をしていない、または動作を保証しない
- 記載していない不具合が見つかっても、返品・返金には応じない前提である
「For parts or repair(部品取り・修理前提)」も、同じくジャンク品を指す表現です。
For parts or not workingとの関係
eBayのItem Conditionには、ジャンク品向けの区分として「For parts or not working」があります。eBayはこの区分を、意図したとおりに機能せず、完全に機能する製品としては使えない商品と定義しています。修理が必要な重大な欠陥がある商品や、動かすのに必要な部品が欠けている商品が当たります。
| 商品の状態 | 選ぶ区分の例 | 説明文に書くこと |
|---|---|---|
| 動かない・部品が欠けている | For parts or not working | どこが動かないか、何が欠けているか |
| 動作を確認していない | For parts or not working | 動作未確認であること、確認できなかった理由 |
| 動くが外観に傷がある | Used(カテゴリによってはPre-owned) | 傷の位置と程度 |
動作を確認していない商品を「たぶん動く」としてUsedで出すと、動かなかったときに説明と違う商品になります。確認できないなら区分を下げ、説明文でAs-Isであることを明示します。状態の具体的な書き方はCondition Descriptionで扱っています。
現状渡し(As-Is)でも返品を求められる場面
As-Isと書けば何でも免責されるわけではありません。2026年9月時点のeBay Money Back Guaranteeは、届いた商品が壊れていた・破損していた・不具合があった場合に、それが出品に明記されていなければ、セラーが返品を受け付けていなくても、バイヤーは返品して返金を受けられるとしています。バイヤーが申し立てられるのは、実際の配達日または配達予定日から30日以内です。ただし、For parts or not workingとして売った商品は、返品を受け付けていなければ、この期間が実際の配達日または到着予定日から3暦日以内に短くなります。トレーディングカードなど、同じ例外が当てはまる商品はINADの記事で整理しています。
つまり、分かれ目は表記ではなく開示です。
- 明記していた不具合: 説明と違う商品には当たりません
- 明記していなかった不具合: As-Is表記があってもINAD(説明と異なる商品)として扱われます。到着時に動かないDOAも、動作品として売っていればこれに当たります
一方、「思っていたのと違った」という気が変わったことによる返品は、返品を受け付けない設定にしていれば断れます。
ジャンク品を出品するときの書き方
- 分かっている不具合・状態は具体的に開示する(「動作未確認」と「壊れている」は別の情報です)
- 状態区分を実態より良く設定しない(As-Isなのに「Used」を選ぶと、説明と区分が食い違います)
- 写真で状態を示し、「何を保証しないのか」を明確に書く
- 中古品の状態の段階を補足するときは、コンディショングレードを実態より上げない
どこまで確かめてから書くかという線引きは、動作確認をどこまで書くかにまとめました。
仕入れ側から見たジャンク品の値付け
米国のセラーがAs-Isで売る商品は「基本的に動かない前提」で価格を見るのが安全です。外観の良さ(Cosmetic Condition)を強調しつつ、末尾に小さくAs-Isと書かれているパターンには特に注意してください。修理して再販する場合は、部品代と手間を仕入れ値に含めて利益を見積もります。
As-Isのよくある質問
As-Isと書けば返品を断れますか?
気が変わったことによる返品は、返品を受け付けない設定なら断れます。ただし、出品に書いていなかった不具合や破損があった場合は、As-Is表記があってもMoney Back Guaranteeによる返品・返金の対象になります。
「No returns」とAs-Isは同じ意味ですか?
同じではありません。No returnsは返品ポリシーの設定で、As-Isは商品の状態を保証しないという説明です。どちらを書いても、説明と異なる商品に対するバイヤーの保護はなくなりません。
参考情報
執筆・監修: Trade Force 運営チーム