
Return Rate(返品率)とは、取引のうち返品に至った割合のことです。eBayはセラーの返品傾向を同業セラーと比較して評価しており、返品率の高止まりはコストと評価の両面で不利に働きます。
返品率(Return Rate)の計算
自分で管理する返品率は、一般的に次の式で計算します。
返品率 (%) = 返品になった取引の数 ÷ 取引の数 × 100
一般的な算術の例として、ある月に100件売れ、そのうち5件が返品になったとします。
- 返品率: 5 ÷ 100 = 5%
- 5件のうち、バイヤーが「説明と異なる」を理由にしたものが3件: 3 ÷ 100 = 3%
- 残りの2件はサイズの選び間違いなど、バイヤーの気が変わったことによる返品
この内訳が重要です。eBayが評価に使うのは返品全体ではなく、「説明と異なる」を理由にした返品の割合だからです。
eBayが評価する返品の割合
eBayはサービスメトリックで、「説明と異なる」返品の割合(Item not as described return rate)を毎月20日に評価しています。数値の基準はなく、同じカテゴリで似た価格・状態の商品を扱い、似た返品ポリシーを持つ出品者(ピア)と比べて4段階で判定されます。
2026年9月時点、この割合が「非常に高い」と評価されると、次の影響があります。
- 使用・破損して戻った商品の返金から、価値の減った分を差し引けなくなることがあります
- 翌暦月、そのカテゴリの売上にかかる落札手数料に5%が上乗せされます(4か月以上続くと6%)
一方で、返品リクエストが来たこと自体は取引不良になりません。取引不良になるのは、セラーが対応せず、eBayが介入してセラーの責任と判断したケースです。返品を増やさないことと、来た返品を期限内に処理することは、別々に効きます。
申し立て全体の発生を抑える考え方は、Case Rateで扱っています。
返品の理由で変わるセラーの負担
2026年9月時点の公式ヘルプでは、返品の理由と返品ポリシーによって、セラーの義務が次のように分かれます。
| 返品の理由 | 返品を受ける義務 | 返金と返送料 |
|---|---|---|
| 説明と異なる・破損・違う商品が届いた | 返品不可のポリシーでも受ける必要がある | 元の送料を含めて全額返金し、返送料もセラーが負担する |
| 気が変わった(返品可のポリシー) | 受ける | 返送料は返品ポリシーの設定による。送料無料の出品では、元の送料を差し引けない |
| 気が変わった(返品不可のポリシー) | 受けなくてよい(拒否できる) | 受ける場合は、返送料をバイヤー負担にできる |
対応の期限は、返品リクエストへの返信が3営業日以内、返品された商品を受け取ってからの返金が2営業日以内です。返信がないと、eBayがバイヤーに返金してセラーに請求することがあります。返品の流れと選べる対応は、Managed Returnにまとめています。
同じ5%の返品率でも、「説明と異なる」が多いほど送料の負担が重くなります。INAD扱いの返品を減らすことが、コストと評価の両方で効きます。
返品リクエストの処理手順と返金の使い分けは、eBayの返品対応の手順で扱っています。
返品率を下げる方法
返品理由は大きく「商品起因」と「期待とのずれ」に分かれます。
- 商品起因: 検品の徹底・梱包の改善で、不良・破損による返品を減らす
- 期待とのずれ: 写真を増やし、コンディション説明でマイナス面まで開示する。サイズ・仕様の誤解が多い商品は説明の書き方を見直す
説明が正確なら、同じ返品でもバイヤー都合(気が変わった等)として扱える場面が増え、返送料の負担条件も変わります。
返品をゼロにはできません。一定の返品はコストとして価格に織り込み、率の変化を監視する運用が現実的です。返品された商品の状態確認と再出品の判断も含めて、返品の流れを仕組み化しておきましょう。
写真の枚数を返品の減り方から決める考え方は、商品写真の撮り方と公式の要件で整理しています。
参考情報
執筆・監修: Trade Force 運営チーム