
せどりとは、商品を相場より安く仕入れ、仕入れ値より高い価格で販売して差額(利ざや)を利益とする物販手法のことです。語源には、古書店で本の背表紙を見て掘り出し物を選び取る「背取り」から来たとする説など諸説があります。現在では古本に限らず、トレーディングカード・ゲーム・家電など幅広い商材で使われる言葉になっています。
せどりと転売の違い
せどりと転売は、どちらも「仕入れて売る」点では同じ行為を指します。違いは言葉の使われ方にあります。
- せどり: 相場の差を調べて仕入れ、販売までを事業として続けるやり方を指して使われることが多い言葉です
- 転売: 買ったものを売る行為全般を指す広い言葉です。品薄の人気商品を買い占めて高値で売る行為を指して、否定的な意味で使われることもあります
呼び方よりも、扱う商材と売り方が法律や販売先の規約に沿っているかが問題になります。この点は後半の「始める前に確認する許可と規約」で整理します。
利益が決まる仕組み
せどりの利益は次の式で決まります。
利益 = 販売価格 − 仕入れ値 − 経費(販売手数料・送料・梱包資材など)
式そのものは単純ですが、実務では次の2点で差が付きます。
- 販売価格を先に調べる: 「安く買えたか」ではなく「いくらで、どのくらいの期間で売れるか」を仕入れ前に見極めます。この下調べがリサーチです
- 経費を漏れなく引く: 手数料や送料を引き忘れると、売れても手元にお金が残りません。販路ごとの経費の洗い出し方は利益計算で扱っています
売れ残った在庫は資金を寝かせるだけでなく、値下げで利益を削ります。売れ残りの扱いはデッドストックを参照してください。
仕入れ先と販路で分かれる種類
- 店舗せどり: 実店舗に足を運んで仕入れるスタイルです
- 電脳せどり: ECサイトなどネット上から仕入れるスタイルです
- 輸出せどり: 日本で仕入れた商品をeBayなど海外の販路で販売するスタイルで、越境ECの一形態です。国内と海外の相場差を利益にします
- 中古せどり: リサイクルショップなどで中古品を仕入れるスタイルで、商品知識と状態の見極めが重要になります
同じ商品でも、仕入れ先と販路の組み合わせが変わると、利益の出方も必要な作業も変わります。
せどりの始め方(仕入れから販売までの流れ)
- リサーチ: 販路での販売価格と売れ行きを調べ、仕入れてよい上限の価格を決めます
- 仕入れ: 店舗やネットで、上限の価格以下で買える商品を探します
- 出品: 商品の状態を確認して写真を撮り、販売ページを作ります
- 販売・発送: 注文が入ったら梱包して発送します
- 記録と見直し: どこで、いくらで仕入れ、いくらで売れたかを記録し、次の仕入れの判断に使います
最後の記録が抜けると、どの仕入れ先や商材で利益が出ているのかが見えなくなります。
1か所に頼らない仕入れの組み方と、中古品を扱うときの古物商許可は、仕入れ先を分散させる考え方で説明しています。
始める前に確認する許可と規約
- 古物商許可: 中古品をビジネスとして仕入れて販売する場合は、古物商許可の取得が必要です
- 販売先の規約: 各販売プラットフォームの規約を守る必要があります。手元に在庫がない状態で出品する行為は、多くのプラットフォームで禁止または制限されています。eBayで認められる形と認められない形の線引きは無在庫販売(Dropshipping)で整理しています
- 禁止されている商材・行為: チケットの不正転売など、法律や規約で禁止されている商材・行為とは明確に区別して取り組む必要があります
会社に勤めながら始める場合に出品より前に決めておくことは、eBay副業を始める前に確認する6つで扱っています。
せどりのよくある質問
せどりは違法ですか?
安く仕入れて高く売ること自体は、一般的な商取引です。ただし、中古品を扱うのに古物商許可を取っていない場合や、法律で転売が禁止されている商品を扱う場合は違法になりえます。扱う商材ごとに、必要な許可と規制を確認してください。
せどりと輸出せどり(eBay輸出)はどう違いますか?
仕入れて差額で売る仕組みは同じです。輸出せどりは販路が海外なので、国際送料・関税・為替・外国語での対応が加わります。一方で、国内より海外で高く評価される商品を扱える点が特徴です。
執筆・監修: Trade Force 運営チーム