
縦積みとは、売れることが分かった商品を複数個(場合によっては数十個)仕入れて、同じ商品を繰り返し販売する手法のことです。せどり・eBay輸出のコミュニティで広く使われる言葉で、1つの商品を深く積むことから「縦積み」と呼ばれます。反対に、いろいろな商品を少しずつ広く仕入れていくことは横展開と呼ばれます。
縦積みのメリット
- リサーチの効率: 1回の調査で複数個分の売上が立つため、1個あたりの調査の手間が下がります
- 作業の効率: 撮影や説明文の作成が1回で済み、2個目以降は数量を足すか再出品で出せます
- 実績にもとづく判断: 「売れたことがある」という事実から仕入れるため、初めての商品を仕入れるより判断の確度が上がります
縦積みのリスク
- 在庫リスクの集中: 相場の下落、需要の一巡、競合の参入で、積んだ在庫がまとめて動かなくなることがあります
- 資金の固定: 同じ資金でいろいろな商品を試す機会を失い、在庫回転率が下がります
- 販売ペースの読み違い: 過去に売れた速さが、在庫を積んだあとも続くとは限りません
積む数を販売ペースから逆算する
積む数は、気分ではなく「販売ペース × 売り切りたい期間」から逆算します。計算を分かりやすくするための数字で、例を示します。
- 月に3個売れている商品を、2か月で売り切りたいなら、積むのは6個まで
- 同じ商品に30個積むと、同じペースでも売り切るまでに10か月かかる
販売ペースは、自分の販売実績と、市場全体でどれだけ売れているか(Sell-through Rate)の両方で確かめます。自分が積んだ分だけ出品が増えるので、市場で売れている数をそのまま自分の販売数と見込まないようにします。
積める商材かどうかの見分け方は、繰り返せる商材と1回で終わる商材の分け方で整理しています。
同じ商品を複数個出品するときの形
eBayで同じ商品を複数個売るときは、出品を何本も並べるより、固定価格の1つの出品に数量を持たせる形(マルチ数量出品)が基本です。同じ商品の出品を複数並べると、重複出品に当たるおそれがあります。
- 1つの出品に販売実績がまとまるので、どれだけ売れているかを追いやすくなります
- 売り切れ間際に補充する予定があるなら、数量ゼロで出品を残せる設定(Out-of-Stock設定)も使えます
積み増すかを決める目安
- 売れ行きが続いているか: 積んだ分の販売ペースが、積む前と同じかを見ます。落ちてきたら積み増しを止めます
- 相場が保たれているか: 同じ商品の出品が増えて価格が下がり始めたら、需要の一巡や競合の参入を疑います
- 補充の間隔: 売り切ってから補充までに間が空くと在庫切れの期間ができます。売り切る前に、次に積むかどうかを決めます
相場が崩れたら、残りの在庫は早めに価格改定で動かし、下げても利益が残らない場合は損切りとして扱います。
縦積みと横展開の違い
縦積みは、実績のある1つの商品を深く仕入れて利益を積み上げるやり方です。横展開は、利益の出た商品を起点に関連する商品や仕入先へ調査を広げ、新しい利益商品を見つけるやり方です。実務では「横展開で見つけ、売れ行きが確かめられたものだけを縦に積む」という順番で組み合わせるのが一般的です。
縦積みは、在庫管理の精度がそのまま損益になる手法です。在庫の数・仕入れ値・販売ペースを商品ごとに正確に持つほど、安全に深く積めるようになります。
執筆・監修: Trade Force 運営チーム