
Case Closed Without Seller Resolutionとは、バイヤーの申し立て(ケース)をセラーが解決しないまま、eBayが介入(step in)して審査し、セラーに責任があると判断してクローズしたケースのことです。セラーの成績を決める指標の一つで、ダッシュボードでは複数形の「Cases closed without seller resolution」と表示されます。eBayの日本語ヘルプでは「出品者が解決せずに終了したサポート案件」と訳されています。
Case Closed Without Seller Resolutionになる流れ
対象になるのは、eBay Money Back Guarantee(返金保証)に基づくバイヤーの申し立てです。2026年9月時点の返金保証ポリシーでは、次の順で進みます。
- バイヤーが「商品が届かない」(INR)と報告する、または「説明と異なる」(INAD)として返品をリクエストする
- セラーは3営業日以内に対応する。INRなら追跡情報・配送状況の連絡・返金のいずれか、INADなら返品の受け付けや返金などの解決策を示します
- セラーが対応しない、または話がまとまらない場合、バイヤーかセラーがeBayに介入を依頼する。有効な追跡情報がないINRや、セラーが返品リクエストに応じなかった場合は、依頼がなくてもeBayが介入することがあります
- eBayが審査し、セラーに責任があると判断すると、バイヤーに返金されてケースがクローズされる
この4で閉じられたものが、Case Closed Without Seller Resolutionとして記録されます。
記録にならない終わり方
- 3営業日以内にセラーが返金や返品受付で解決した
- セラーが追跡情報を示し、配達が確認できたためeBayがケースを閉じた
- eBayが介入した結果、セラーは義務を果たしていたと判断された
ケースが開かれたこと自体は、この指標には数えられません。数えられるのは「セラーが解決せず、セラーの責任と判断された」ものだけです。
Case Closed Without Seller Resolutionの許容範囲
eBayは毎月20日にSeller Levelを評価します。2026年9月時点の最低基準では、評価期間内に2件まで、または取引の0.3%まで(いずれか大きい方)が許容され、これを超えるとBelow Standardになります。Top Rated Sellerの条件も、同じ「2件(または取引の0.3%)以下」です。
評価期間は、過去3か月の取引が400件以上なら直近3か月、400件未満なら直近12か月です。取引数ごとの許容件数を計算すると、次のようになります。
| 評価期間の取引数 | 0.3%にあたる件数 | 許容される件数 |
|---|---|---|
| 100件 | 0.3件 | 2件まで |
| 500件 | 1.5件 | 2件まで |
| 1,000件 | 3件 | 3件まで |
| 3,000件 | 9件 | 9件まで |
件数は整数なので、評価期間の取引が1,000件に届くまでは、実質的に「2件まで」が上限です。取引が少ないうちは、3件目で基準を割り込みます。
取引不良率(Defect Rate)との関係
Case Closed Without Seller Resolutionは、それ自体が独立した基準であると同時に、取引不良率(Defect Rate)の構成要素でもあります。1件記録されると、同じ取引にDefectが1件付きます。
つまり1件のケースを放置すると、2つの指標が同時に悪化します。ただし、1つの取引に付くDefectは1つだけなので、同じ取引で二重にDefectが数えられることはありません。
記録を取り消す方法
この記録は、在庫切れキャンセルのDefectのように「Defectの異議申し立て」の窓口から審査を依頼することはできません。返金保証のケースの結果にもとづく記録だからです。
代わりに、セラーがバイヤーへの義務を果たしていたことを示す新しい情報があれば、eBayの判断から30日以内にケースの結果そのものに異議を申し立てられます。異議が認められると、Case Closed Without Seller Resolutionと、それにともなうDefectの両方が自動的に削除され、ダッシュボードにも反映されます。異議を送る画面と添える材料は、Resolution Centerで扱っています。
記録を残さないための対応
- 3営業日以内に必ず返答する: 内容に納得できなくても、期限内に追跡情報の提示・返品の受け付け・返金のいずれかで応じる
- 有効な追跡番号を付けて発送する: 追跡情報がないINRは、eBayがバイヤーの依頼を待たずに介入することがあります。配達が確認できれば、eBayがケースを自動で閉じることもあります
- 介入の前に閉じる: 返品を受け付けて返金するなど、セラー側で解決して閉じれば記録には残りません
- ケースを起こさない: 説明とのずれや配送事故を減らすことが根本の対策です。ケースの発生そのものを測る考え方はケース発生率(Case Rate)で扱っています
現在の件数は、Seller Hubのパフォーマンス(Performance)にあるセラーレベルの画面で、評価期間内の件数として確認できます。