
Cross-border Trading Policyとは、国境を越えたeBay取引(越境EC)でセラーが守るべきルールの総称です。「Cross-border Trading Policy」という名前の公式ページはなく、2026年9月時点では、eBayの2つの公式ポリシーと、関連する出品ポリシーの組み合わせとして定められています。
国際取引ポリシー(Cross-border Trading Policy)を構成する2つの公式ポリシー
| 公式ポリシー | 日本語ヘルプの名称 | 定めていること |
|---|---|---|
| International trading policy | 国際取引に関するポリシー | 取引が販売者の国と購入者の国の両方で合法であることを、当事者が確認する責任 |
| International selling policy | 国際市場での出品に関するポリシー | 他国のeBayサイトで売れた場合に、そのサイトの規約とバイヤー保護が適用されること。個人情報の扱い、原産国の表示 |
前者は「そもそも送ってよいか」、後者は「売れたあと、どのルールで取引するか」を扱っています。
輸出と輸入の両方で合法かを確かめる
国際取引に関するポリシーは、取引が合法かを確かめる責任をeBayではなく当事者に置いています。
- 輸出側の法律: 居住国の外へ合法的に送れる商品かを確認します。特別な許可が要る商品や、輸出そのものが禁じられている商品があります
- 輸入側の法律: 購入者の国に合法的に輸入できるかを、発送前に確認します。ポリシーは、食品・植物・衣類・書籍などに規制があり、輸入品が押収・廃棄される場合があると例示しています
- 高額・大量の取引: 入念に調べ、必要なら専門家に相談するよう求めています
商品が許可されていない国では、出品が検索結果に表示されないことがあります。禁止・制限商品の範囲は国によって違うため、主力商材について、主要な販売先ごとの規制を一度整理しておくと判断が速くなります。
税関申告を偽らない
税関申告の内容品・価格は正確に書きます。eBayの不正購入ポリシー(Abusive buyer policy)は、バイヤーが税関申告を「ギフト」と偽るようセラーに頼むことを、違法行為の助長にあたるとしています。頼まれても応じてはいけません。
販売先サイトのルールに従う
国際市場での出品に関するポリシーの要点は次のとおりです。
- 売れたサイトの規約が適用される: 国際配送を出していると、登録国以外のeBayサイトで決済されることがあります。その場合、セラーはそのサイトのユーザー規約と、eBay Money Back Guaranteeなどのバイヤー保護に従います
- 送らない国は設定で除く: 配送設定(Shipping Preferences)の配送先の除外、または配送の取引ポリシーで、国・地域を除外できます。このポリシーは、除外された国のバイヤーは出品を見られても入札・購入はできないと説明しています。一方、Buyer Requirements(購入者条件)のヘルプは、配送先の除外だけでは決済が完了できなくなるだけで、入札・購入の操作までは止まらないとしています。確実に止めるなら、両方を設定します
- 個人情報は発送のためだけに使う: バイヤーの連絡先・住所・税番号などは注文の処理と発送のためだけに使い、目的を果たしたら直ちに消去することが求められています
発送元と原産国を偽らない
発送元の表示は、出品ポリシーの一つである所在地に関するポリシー(Item location policy)で定められています。Item Locationには、商品を発送する郵便番号・都市・国を正確に書き、タイトル・説明・Item Specificsのすべてで揃えます。売れたあとにアップロードする追跡番号も、表示した発送元と一致している必要があります。
原産国(Country of Origin)は、発送元ではなく、完成品が製造・生産された国です。関税の計算に使われ、国際配送では必須です。正しく記載する最終的な責任はセラーにあります。
Money Back Guaranteeでは、セラーが所在地や原産国を偽ったために輸入時の費用が想定より高くなり、バイヤーが受け取れなかった場合も、バイヤー保護の対象になります。
国際取引ポリシーに違反したときの措置
eBay上では、出品の削除・警告・アクティビティの制限・アカウント停止といった、通常の出品違反と同じ措置の対象になります。
国際取引に関するポリシーは、eBayの外で起きることにも触れています。税関での差し押さえや、それに伴う罰金などの責任が生じる可能性があるほか、商標権や著作権の権利者から訴えられる可能性もあるとしています。ポリシーが挙げている例は、別の市場向けに正規に製造された商品を欧州へ輸入したことに対して、欧州の商標権者が権利を主張するケースです。このような並行輸入は、正規品であっても国や地域によっては知的財産権の侵害とされることがあり、eBay上ではVeROの対象になりえます。
無在庫販売で規約適合を確認する観点は、規約が引いている2本の線にまとめています。
販売先を広げる前の確認の順番
- 日本から送ってよいか: 輸出規制・ワシントン条約の対象品などに当たらないか
- 相手国に入れてよいか: 販売先の国で輸入が規制されていないか
- 送らない国を除外したか: 配送先の除外とBuyer Requirementsで入口を閉じる
- 表示は正確か: 発送元・原産国・税関申告の内容が実物と一致しているか
「売れるか」の前に「送れるか・合法か」を確認する順番にすると、売れてからの取り消しや税関トラブルを防げます。
参考情報
- [eBay公式]eBay Help: International trading policy
- [eBay公式]eBay Help: International selling policy
- [eBay公式]eBay Help: Item location policy
- [eBay公式]eBay Help: eBay Money Back Guarantee policy
- [eBay公式]eBay Help: Abusive buyer policy
- [eBay公式]eBay Help: Intellectual property policy (VeRO)
- [eBay公式]eBay Help: Prohibited and restricted items
- [eBay公式]eBay Exports (eBay公式の越境EC情報サイト)
執筆・監修: Trade Force 運営チーム