
サービスメトリック(Service Metrics)とは、購入者との問題をどの程度防いでいるかを示すeBayの評価です。公式ヘルプでは、類似した他の出品者と比較した場合の「商品が届かない」や「説明と異なる商品」リクエストの割合を示すもの、と説明されています。
同じく毎月計算されるSeller Levelとは別の評価軸で、出品者にはこの2つが並行して割り当てられます。
サービスメトリック(Service Metrics)で数える2つの割合
サービスメトリックが数えるのは、次の2つの割合です。
| 指標 | 数えるもの | 比べる相手(ピア) |
|---|---|---|
| 「商品が届かない」割合 | バイヤーから「届かない」と報告された取引の割合 | 取引数が同程度で、同じeBayサイトで似た価格の商品を、同じ地域へ似た配達期間で送っている出品者 |
| 「説明と異なる」返品の割合 | 出品説明と一致しないとして返品がリクエストされた取引の割合 | 取引数が同程度で、同じカテゴリで似た価格・状態の商品を、似た返品ポリシーと配達期間で出している出品者 |
取引不良率との大きな違いは、問題がすぐに解決されても、開かれたリクエストはすべて数える点です。INRの報告に追跡番号で答えて解決した場合も、INADの返品にすぐ応じた場合も、1件として数えられます。一方で、バイヤーの気が変わったことによる返品は「説明と異なる」には入りません。
サービスメトリックの4段階の評価
評価は4段階です。公式ポリシー(英語版)の名称は、Low・Average・High・Very Highです。
| 評価 | 意味 | アカウントへの影響 |
|---|---|---|
| 低(Low) | ほとんどのピアより問題を防げている | 通常どおり出品できる |
| 中(Average) | ピアと同程度 | 出品できるが、詳細を確認したほうがよい |
| 高(High) | ピアより劣っている | 次の評価までに割合を下げる取り組みが必要 |
| 非常に高い(Very High) | ピアより著しく悪い | 制限が課される場合がある |
日本語ヘルプの訳語はページによって揺れがあり、サービスメトリックのポリシーのページでは「中」を「平均」と訳しています。
評価が不当に厳しくならないよう、公式は次の調整を設けています(2026年9月時点)。
- 高・非常に高いでも、割合が取引の1%未満なら「中」に調整されます
- 非常に高いでも、10人の異なるバイヤーからの報告・リクエストが10件以上なければ、アカウントに影響しません
非常に高い(Very High)と評価されたときの制限
制限の内容は、どちらの割合が非常に高いかで変わります。
- 「商品が届かない」割合: 評価の直後から、バイヤーに表示される到着予定日が延長されることがあります。追跡情報で配送中になるまで売上金が保留されたり、使用・破損して戻った商品の返金から差し引きができなくなったりすることもあります
- 「説明と異なる」返品の割合: 評価の直後から、返金からの差し引きができなくなることがあります。さらに翌暦月は、そのカテゴリの売上にかかる落札手数料に5%が上乗せされます。4か月以上続くと上乗せは6%になります(2026年9月時点)
Below Standardの6%の上乗せと重なった場合は、Below Standardの分だけが請求されます。
ピアベンチマーク(Peer Benchmark)という考え方
サービスメトリックには、Seller Levelのような一律の上限がありません。商品の種類や季節で申し立ての件数が変わるため、似たプロフィールの出品者(ピア)の平均と比べて評価します。この比較をピアベンチマークと呼びます。
「商品が届かない」割合は、配送先によって次の3区分に分けて比べます。
- 国内: 発送元と届け先が同じ国
- 国際(先進国地域): 米国、カナダ、オーストラリア、日本、英国、ほとんどの欧州諸国など
- 国際(新興国地域): 上のどちらにも当たらない国
複数のカテゴリで販売したり国際配送をしたりする場合は、ピアグループごとに評価されるため、評価が複数表示されることがあります。同じ数値でも、扱うカテゴリと配送の条件が違えば評価が変わります。
サービスメトリックとSeller Levelの違い
| 観点 | Seller Level | サービスメトリック |
|---|---|---|
| 数えるもの | セラー都合のキャンセル、セラーが解決しなかったケース、発送遅延 | 「届かない」の報告と「説明と異なる」返品のリクエスト(解決済みも含む) |
| 基準 | 全セラー共通の数値基準 | ピアとの比較 |
| 結果 | 3段階(Top Rated・Above Standard・Below Standard) | 4段階(低・中・高・非常に高い) |
| 確認する画面 | 出品者の基準ダッシュボード | サービスメトリックダッシュボード |
申し立ての発生そのものを抑える考え方はCase Rate、返品全体の割合の見方はReturn Rateで扱っています。
確認場所と評価のタイミング
- 確認場所はSeller Hubのパフォーマンス(Performance)にある「サービスメトリックダッシュボード」です。Defect Rateや発送遅延率を見る「出品者の基準ダッシュボード」とは別の画面です
- ダッシュボードには、次の評価で見込まれる評価も表示されます。新しいリクエストが開かれると変わることがあります
- 十分な取引がない場合、一部のサービスメトリックはダッシュボードに表示されない場合があります
- 評価は毎月20日に行われます。過去3か月の取引が400件以上なら直近3か月、400件未満なら直近12か月が対象です
- eBay.comのほか、カナダ・英国・オーストラリア・ドイツ・フランス・イタリア・スペインのサイトで提供され、サイトごとに別々に表示されます
- 公式ポリシーには、2026年10月15日からeBay Liveでの取引を計算から外すと書かれています
毎月まとめて計算される仕組みのため、商品の状態の書き方や梱包が変わった影響は、その月のうちには数字に出ません。作業を人に任せた直後などは、数字を待たずに成果物そのものを確認するほうが早く気づけます。
毎月の計算を待たずに気づく方法は、作業を人に任せたあと、最初に落ちるのはどこかで整理しています。
参考情報
執筆・監修: Trade Force 運営チーム